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原田 博行

京都市東山青少年活動センター

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掲載日:2011年9月18日

原田 博行 シンガーソングライター(京都町内会バンド G.&Vo.)
 高校2年生の時に初めて経験したライブで音楽の虜になった。バンドの結成と解散を繰り返しながら、いくつかのチャンスが通り過ぎて、気がつけば20代も後半。そんな時、「原田、毎週月曜日にワンマンライブをしてみない?」とライブハウスからの突然の誘いが舞い込んだ。毎週2時間のソロライブに新曲を必ず1曲。
 それまでの僕はせいぜい月に1本か2本のライブと、年間に10曲ほどの新曲という音楽活動。それでも「ミュージシャンです。プロを目指しています。」となんとなく音楽人としての生活を続けていた。
 「このままだったら何もないまま30代に突入するなあ。」っていう焦りの時期に舞い込んだ誘いに、条件反射的に飛びついた。  3ヶ月毎週ライブ、3ヶ月休んで、また3ヶ月毎週ライブ。結局1年半の間、毎週ライブを繰り返した。辛かったなぁ。「これで嫌になったら音楽が辞められる。」って思った。ほとんど筋力トレーニングみたいな日々だった。でも、3ヶ月間をやり終えると、12曲の新曲と明らかに成長している実力が、充実感を伴って手に入る訳で。
 結局は夢中になって。その時期にアルバムが発売されたり、音楽人としての環境も随分良くなった。  「誰かに引っ張ってもらおう。」とか「その内、うまくいくだろう。」とか思ってるときには変わらなかったことが、「『自分でやってみよう!』って思ったときから動き出すものなんだ。」と気がついた時期でもある。
 僕らは分岐点に立って、どちらかの道を選ぶ。選ばなかった道の結末を知ることは出来ない。でも、選んだ道を正解へと導く権利を手に入れるのだと思う。あの時、ライブハウスからの誘いを断っていたら、今の僕はない。「もうこれ以上できない」と当時感じたスケジュール、年間50本のライブと30曲くらいの新曲。それも今では当たり前の活動ペース。今のところ、あの時の選択は正解だったみたいだ。


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