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子ども・若者支援のためのオンラインセミナー報告

京都市南青少年活動センター

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掲載日:2024年3月3日

第7回目 オンラインセミナー

「教育虐待」から考える子ども・若者支援~司法と臨床の現場から~
  • 日時   2024(令和6)年2月9日(金)13:30~15:00

講師に黒田啓介さん(弁護士)、武田明恵さん(保護観察官)をお招きして、「教育虐待」事例や支援の方向性、他職種連携についてお話しいただきました。

参加者数:オンライン93人(複数視聴含む)、パブリックビューイング会場6名。オンライン参加者のうち、複数視聴された団体・機関もありました。

参加者の属性は、学校教員、社会福祉協議会職員、更生保護施設職員、NPOスタッフなど。

参加者からは、下記のような感想が寄せられました。

  • 良かれと思って行っている早期教育も、親がレールを敷いて追い立てていく場合、子ども自身が失うものが大きいと感じます。今回の内容が非常に具体的でわかりやすく沢山の気づきがあり学びが多かったです。
  • 現場でのご経験を踏まえての話しは、言葉もわかりやすく、教育虐待についてより理解を深める機会になりました。傍目ではわかりにくい家庭内のこと。子ども自身が追い詰められても自分の置かれている状況に気付きにくい、親もエスカレートしていく状況、親子という親密性の課題。
  • 当たり前にある社会の価値観に対しての自分のバイアスを確認してみる機会をいただけました。これからも、注意しながら行動していきたいと思います。

 

第6回目 オンラインセミナー

生きづらい子ども・若者たち~少年鑑別所の実践から~
  • 日時   2023(令和5)年11月10日(金)13:30~15:00

講師に黒川潤さん(京都少年鑑別所首席専門官)をお招きして、少年非行の背景、支援事例、援助職としての心構えについてお話しいただきました。

参加者数:オンライン71人(複数視聴含む)、パブリックビューイング会場6名。オンライン参加者のうち、複数視聴された団体・機関もありました。

参加者の属性は、学校教員、社会福祉協議会職員、更生保護施設職員、NPOスタッフなど。

参加者からは、下記のような感想が寄せられました。

  • 少年鑑別所や少年院に勤務されている方々は体験されている生の声なので、毎回大変有意義です。今回も、少年たちの寂しさ・孤独を再確認できて、生徒と接する時の心構えを忘れない意識づけの強化に繋がりました。また、少年鑑別所にお世話になるに至る要員を円グラフで示していただき、これも最も知りたかったことの一つだったので良かったです。
  • 援助者のための「燃え尽きないために」までお話しいただき,職場の仲間で共有し実践したいと思いました。愚痴になってしまうかもと思い,改めて時間をとって職場で思いを表出することができていないと振り返りました。非行少年の行動と動機について、支援する側のとらえ方を教えていただきました。「いずれ落ち着く」という見通しを心の支えにする、デブリーフィングなど、支援者同士が支え合う方法も学ぶことができました。

第5回目 オンラインセミナー

子ども・若者と「教育虐待」~『母という呪縛 娘という牢獄』取材の記録から~~
  • 日時   2023(令和5)年9月2日(土)13:30~15:00

講師に齊藤彩さん(『母という呪縛 娘という牢獄』著者)をお招きして、事件の概要からみえる現代の親子関係、「教育虐待」について感じていること、読者からの反応についてお話しいただきました。

参加者数:オンライン80人(複数視聴含む)、パブリックビューイング会場31名。オンライン参加者のうち、複数視聴された団体・機関もありました。

参加者の属性は、学校教員、社会福祉協議会職員、ユースセンター職員、NPOスタッフなど。

参加者からは、下記のような感想が寄せられました。

  • この事件は記憶にあり、このときに教育虐待というものがあることを知りました。子ども自身が耐え難い勉強の強要を受け、しんどさを抱えていることを周囲のものが気づいてあげることで何らしかの支援につながり事件が防げたかもしれないと思いました。また、親も教育熱心になる背景があるかもしれないので、保護者の悩みを受けとめ、子どもにしている行為が虐待にあたることを伝え支援する人がいればよかったのではと思いました。

  • 母と子の問題は周りから見れば問題として見られない可能性があるものだと感じ、親から心配されたり、何かを言われることは子どもからしても親だから仕方ないと思って我慢してしまうこともある扱いの難しいものだと思っています。だからこそ今回のような悲しい事件が起こってしまったことを取り上げて、母と子、親と子との関係を改めて考える機会になったのでよかったと思いました。

 

第4 回目 オンラインセミナー

SNS相談~子ども・若者支援の新しい可能性~
  • 日時   2023(令和5)年7月31日(月)13:30~15:00

講師に宮田智基さん(帝塚山大学大学院)をお招きして、SNSカウンセリングとは、LINE相談を使った10代の支援事例、SNSカウンセリングの可能性についてなどお話しいただきました。

参加者数:オンライン82名(複数視聴含む)、パブリックビューイング会場8名。オンライン参加者のうち、複数視聴された団体・機関もありました。

参加者の属性は、中学校・高等学校の養護教諭、社会福祉協議会職員、児童養護施設職員、児童館職員など。

 

参加者からは、下記のような感想が寄せられました。

  • SNS相談では気軽に相談できることで問題の深刻化や顕在化(問題行動等の予防)を防ぐ役割もあることがよく理解できました。相談の敷居が下がるなどメリットに目をむける必要性も学べました。興味深いお話ありがとうございました。長期休暇前などにSNS相談の情報を高校生に伝えているものの、実際どのように行われるのか、どのような利点や問題があるのかを知れてよかったと思います。
  • 若者にとって身近なSNS相談が今後広がっていくように感じました。SNS相談は対面や電話などの直接的な相談に慣れていない若者にとってハードルが低く、相談の入口として非常に有効だということがわかりました。一方で支援者にとっては対面とは違うスキルが必要だということもよくわかりました。相談員への研修はどのように行っているのか知りたいです。」という感想が寄せられました。

 

第3 回目 オンラインセミナー

地域で支える子ども・若者のトラウマ理解~安全・安心な場をつくっていくために~
  • 日時   2023(令和5)年5月22日(金)13:30~15:00
講師に野坂祐子さん(大阪大学大学院教授)をお招きして、安全・安心の意味、トラウマが起こす言動、行動、心理現象など具体的な説明があり再認識できた事、また支援者が支援とならない対応をしてしまう事、色々な視点からトラウマについて、再認識できた。何をすべきかの基礎知識や、対応など勉強していきたいと思いました。

参加者からは、下記のような感想が寄せられました。

  • トラウマに対する考え方が変わりました。「他人の気持ちが考えられない・察することができない」ことは、自分の気持ちがわかっていない、自己理解がないと言うこと。自分の感情から発展させて、他人の気持ちを想像すること。と、改めて学び直すことができました。支援者もトラウマの影響を受けていると言う言葉が印象に残りました。今後に活かしていきたいです。
  • 1時間の中で、基本的な知識と対応を分かりやすく具体的にお聞きできて、とても充実した時間でした。本人が「されたこと」と「したこと」の責任の所在を区別してとらえる視点や認識のちぐはぐさなど、新しく知ることが多くありとても勉強になりました。
  • トラウマが起こす言動、行動、心理現象など具体的な説明があり再認識できた事、また支援者が支援とならない対応をしてしまう事、色々な視点からトラウマについて、再認識できた。何をすべきかの基礎知識や、対応など勉強していきたいと思いました。

 

第2回目 オンラインセミナー

LGBTと思春期・青年期~居場所づくりの実践から~
  • 日時   2023(令和5)年1月27日(金)13:30~15:00

講師に遠藤まめたさん(一般社団法人にじーず代表)をお招きして、LGBTかもしれない10代~23歳までの居場所「にじーず」の活動からみえるユース限定の居場所づくりの意味や、かかわる際のポイント、LGBTのユースが置かれている現状を伝えていただきました。

参加者からは、下記のような感想が寄せられました。

  • 「親に言いづらい」「平均8年間の孤独」など当事者の声をデータで伝えていただけて、ハッとする気づきが多かったです。ありがとうございました。
  • 今回は、若年者のLGBTQでありましたが、企業の人事部内でLGBTQ活動の普及を行いたいと思っています。
  • 児童館は利用対象年齢の幅が広いため、様々な課題や悩みを抱えた子どもが少なくありません。このような機会を設けてくださりありがとうございました。
  • 「LGBTの人はいない前提の会話になっている」というお話は、普段学生と接していて強く感じることです。いろんな人がいることが当たり前というのが前提になるように、学生たちとも話をしていきたいと思いました。

 

第1回オンラインセミナー

もしも子ども・若者の自傷に気づいたら~自傷行為の対応と理解~

  • 日時   2022(令和4)年10月28日(金)13:30~15:00
講師の松本俊彦先生(精神科医)から研究と実践のお話をしていただき、自傷行為の理解を深め対応を学ぶことができました。

コロナ禍で問題が深刻化している可能性が指摘され、支援者や地域の大人たちがなかなか気づいていないことも明らかになりました。もしも打ち明けてくれたら、気づいたらジャッジせずに、良い面も悪い面もあるよねというスタンスでそれを話し合える関係になるというのは、目指すべき一つの姿だなと感じました。

参加者からは、このような感想が寄せられました。
  • こちら把握しているリストカットをしている子どもたちは本当に氷山の一角で、96%の子どもたちが一人で抱えているという状況に驚きました。こちらも事情を知らないと対応できないことが多いので歯がゆい思いはありますが、少しでも打ち明けやすい環境や状況を作ってあげられるように関わり方を考えることができました。
  • これまで、自傷行為のする方と関わる機会があったものの、学べる機会が中々ありませんでした。若者が自傷行為に至る過程についてとても丁寧でわかりやすく説明いただき、対応についても具体的にお話をされていて、受講することができて本当に良かったと思います。
  • 現在ひきこもりの方の支援をしていますが、自傷行為をしている方も中にはおられます。特に支援者が信頼できる支援者(先生がおっしゃっていた信頼できる大人の部分)が特に今関わっているケースと重なって聞くことが出来ました。

写真はパブリックビューイング会場のものです。オンライン形式での開催でしたが、研修会場に来る方が良いという方向けに設定しました。
場所を選ばずに参加できるメリットがあるオンラインセミナーですが、会場では複数で視聴できるので、感想を言い合ったり交流できるのはメリットですね。

オンラインと会場あわせて137名の参加がありました。
平日の昼間ですが、皆さん時間をやりくりしてこうして共に学ぶことができ、とても貴重な体験でした。

 

 


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